ちょっと日にちが開いてしまいましたが、二月に行った房総散歩旅のつづきです。
梅ヶ瀬渓谷上流にある日高邸跡地を見学したあとは、梅ヶ瀬川をくだって養老川合流地点に近い女ヶ倉駐車場まで渓谷沿いを歩きました。
そもそも「梅ヶ瀬」の名は、日高誠實によって命名されたもの。
奈良の「月ヶ瀬」にならった名のようです。
梅ヶ瀬渓谷での見どころ、季節が秋ではないので、地層です。
ぱっと見ほぼ水平の地層の露頭がいっぱい!
房総ももっと南に行けば、ものすごい褶曲した地層が見られますが(新第三紀以前のもの)、第四紀の梅ヶ瀬層は新しい地層のため、海底で堆積した状況のままの様子が観察できます。
とはいっても、プレート付近の地質だからでしょうか、断層も見られました。
美しい縞模様ですね〜〜〜
透水性のよい砂質の地層と不透水性の泥質の地層が交互に重なっています。
泥質のほうはまだ岩石にすらなっていない脆さです。
見た感じ「水平」なのですが、北西方面(三浦半島方面?)に傾斜しているそうです。
この綺麗な連続した縞模様は、感覚がほぼ一定のことから、大地震による乱泥流によって形成されたタービタイト、と想像されます。
見た感じ、結構なスピードで堆積してますね。
梅ヶ瀬層は脆いせいか、侵食のスピードも早いようです。
このあたりの川にはところどころ、このような「穴」があります。
もちろん自然なものではなく人工のもの。
江戸時代に水田をつくるために行われた「川廻し」です。
上総地方特有の工事だったらしいです。
こんな山奥?にも!
今は水がほとんど流れていませんが、当時は川がこの高さまであったということですね。侵食されてしまって、現代はずいぶん川が低くなっています。
最近有名になった濃溝の滝も川廻しでできた水路?なんだそうです。
梅ヶ瀬渓谷を歩いたあとは、"チバニアン"に向かいます。
わたしは年末に行ったので2回目です〜
【春から秋にかけて梅ヶ瀬渓谷に行くかたにご注意】
このあたりは鹿が多数生息しています。
よって、鹿にくっついて生息範囲をひろげた山ビル多発地帯です(>人<;)
出ないのは気温の低い冬だけだそうな………
駐車場も広くて車でのアクセスも容易ですが、対策をしないで踏みこむと「ぎゃー!」な事態になること必至。お気をつけになってください。